在宅勤務やリモートワーク、遠隔地の拠点とのミーティングなどで、Zoomのビデオ通話機能を活用する企業が定着しています。
しかし、Zoomの機能の中に「チャット」機能があることについて、存在は知っていても「意外と活用しきれていない」という方も多いかもしれません。
現在、Zoomチャットは単なる会議中のメモ機能から、組織のコラボレーションを支えるハブとして進化しています。その使い方を知っておくことで、より便利にオンライン会議やミーティングをおこなうことができます。
この記事では、Zoomチャットの機能や最新の活用方法について解説します。
Zoomには、会議中だけ使える「ミーティングチャット」と、SlackやMicrosoft Teamsのように日常的なやりとりに使える常設の「Zoom Team Chat」があります。
一般的にビデオ通話機能を中心としているZoomの中で、テキストでの会話ができるチャット機能全般を指しますが、最近ではこれらがシームレスに統合されつつあります。LINEやその他のビジネスチャットツールを使いこなしている方はイメージしやすいでしょう。
Zoomはビデオ通話のツールとして利用しているユーザーが多いこともまた事実ですが、テキストによるコミュニケーション機能を組み合わせることで、会議のライフサイクル(会議前・中・後)全体を効率化することができます。

Zoomチャットを送信するには、Zoomの通話中の画面から、下にあるツールバーの「チャット」のアイコンをクリックします。
ただし、画面の広さや設定によっては、「チャット」のアイコンが表示されていない場合があります。
このような場合は、「詳細」のボタンをクリックすると、この中に「チャット」の項目を見つけることができます。
「チャット」のアイコンをクリックすると、ビデオ通話画面の右側に「ミーティング チャット」の画面が出てきます。

「ここにメッセージを入力します…」の部分が入力欄となるため、ここにメッセージを入力して、右下にある送信ボタンをクリックすれば、Zoomチャットを送信できます。
なお、メッセージに「返信」をすることもできます。

メッセージの返信をおこなう際には、返信したいメッセージにカーソルを合わせ、会話の吹き出しのようなマークをクリックします。
そうすると、スレッド形式でメッセージの入力欄が現れるため、ここにメッセージを入力して、通常のメッセージと同様に送信のボタンをクリックします。

このほか、「返信」ではなく「個人宛」のメッセージを送ることもできます。
個人宛のメッセージを送るには、メッセージの入力欄で、「宛先」の部分を変更します。
Zoomチャットを使っていて、多くの人が使い方に悩む部分が、「メッセージの改行」でしょう。
チャットツールなどでは、メッセージを改行したかったのに、エンターキーを押すとそのまま送信されてしまい、文章が途中の状態になってしまうという問題がよく発生します。
Zoomチャットでは、送信は「Enter」、改行は「Shift」+「Enter」でおこなうことができます。
また、Macの場合には、送信は「Return」、改行は「control」+「Return」キーでおこなうことができます。
なお、Zoomチャットでは、発言が更新されるたびにチャットログが流れてしまうのですが、自分の発言が他の参加者にきちんと読まれたかわからないという場合もあります。
このような場合は、「リアクション機能」を活用するとよいでしょう。

リアクション機能は、リアクションをつけたいメッセージの横にある「顔のマーク」を選択します。
そうすると、リアクションの候補が表示されるため、ここから送信したいリアクションを選択すればリアクションを追加することができます。現在では、ミーティングチャットでもZoom Team Chatと同じ標準絵文字セットが利用可能になり、より豊かな表現ができるようになっています。
ビデオ通話が中心となるZoomにおいて、Zoomチャットはどのように活用できるのでしょうか。
多くの場合、Zoomのビデオ通話はミーティングや教室などの場面で使われますが、このような場面でも、テキストを送信するチャット機能が役に立つ場面があります。
以下には、Zoomチャットの具体的な活用シーンを例示します。
ハイブリッドワークが取り入れられる例が多くなった現代のビジネスシーンですが、必ずしも全ての人が常にビデオ通話で発言できるわけではありません。
中には、移動中であったり、家の都合などで音声やビデオをつけられないケースもあります。たとえば小さな子どもがいる家庭の場合や、家の周辺で雑音が多い場合などがそれにあたるでしょう。
このような「音声・ビデオで参加が出来ない人」でも、チャットを使えば会議に積極的に発言ができます。また最近では、「連続ミーティングチャット(Continuous Meeting Chat)」という機能が追加されました。これを有効にすると、会議用に専用のチャットグループが自動生成され、会議の前後を含めて参加メンバーが同じチャネルで情報共有できるようになります。事前に議題をテキストで送り、会議中はチャットで発言、終了後はそのまま議論を継続するといったシームレスな参加が可能です。
テキストでコミュニケーションをおこなうZoomチャットには、「メッセージが残る」というメリットがあります。
Zoom会議をおこなう際に、各参加者の決定事項や発言の要旨を都度テキストメッセージで送信しておくようにすれば、後からチャットのログを見ることで会議の大まかな流れがわかったり、誰がどのような提案・発言をしたかがすぐに整理できます。
リアルタイムに文字ベースでの会議録を残すことができれば、別途議事録を作成する工数を大幅に削減することができます。現在では、チャット履歴の保存先として自分のPC(ローカル)だけでなく、Zoomクラウドへの保存も選択できるようになっています。クラウド保存を利用すれば、全員宛のメッセージやクラウド録画中のメッセージが記録され、管理者が社内のポリシーに合わせて保持期間を設定できるため、退席者への情報共有や監査対応にも役立ちます。
この他にも、Zoomチャットには便利な機能が豊富に備わっています。
まず、先の項目で触れた「メッセージの自動保存」機能についてです。
これは、あらかじめチャットを自動保存する設定にしておけば、ミーティングが終了すると同時にメッセージのログが自動で保存される機能です。なお、この自動保存機能はホストのみが有効化できます。

設定は、Zoomのホームページの設定画面から「ミーティング」のタブを開き、「チャット自動保存」という項目のボタンをオンにすれば完了です。
また、昨今のアップデートにより、以下のような機能も活用できるようになりました。
他には、ファイルの送信機能もあります。
Zoomでビデオ会議をしている最中は、「画面共有」などの機能を活用して、参加者が同じファイルを見ることができますが、画面共有でファイルを閲覧する場合、参加者のペースではなくあくまでホストのペースでファイルを閲覧しなければなりません。
このようなとき、チャット機能でファイルを送信しておけば、それぞれの参加者が手元でファイルを閲覧することができます。

チャット機能でファイルを送信する際には、メッセージを記入する欄の上にある「ファイル」のマークをクリックします。
そうすると、送るファイルがある場所の選択項目があるため、自分のコンピュータに保存されているファイルを送る際には、「コンピュータ」を、そうでない場合は適宜ファイルの場所を選択して送信します。
Zoomチャットは、単なるおまけ機能ではなく、組織のコミュニケーションを円滑にする重要なコラボレーションプラットフォームへと進化しています。
通信状況やビデオ通話をおこなう環境が整っていない参加者でも、テキストであれば会議や教室に積極的に参加できるのが大きなメリットです。また、連続ミーティングチャットやクラウド自動保存、ピン留めなどの機能を活用することで、会議中だけでなく前後のコミュニケーションや議事録作成までシームレスにつなぐことができます。
ビデオ、音声、チャットのそれぞれの長所・短所を踏まえ、会議のライフサイクル全体をカバーするツールとして、Zoomチャットをビジネスの場面で活用してみましょう。
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