PCの入替などの際には、使用しているメールソフトのアドレス帳を移行する場合があります。特に、Microsoftによる企業向けの「新Outlook」への強制移行が2027年3月まで延期されたことで、現行の従来版Outlookを使い続ける猶予ができました。将来の環境移行に備え、今のうちにエクスポートやバックアップの正しい手順を確認しておくことが重要です。
今回は、Outlookのアドレス帳をエクスポート・インポートする手順について紹介します。また起こりやすいエラーや、最新の注意点についても紹介していますので、ぜひ最後まで読んでみて下さい。
Outlookのアドレス帳は、[.pstファイル]と[CSVファイル]に保存(エクスポート)することが可能です。
以下では、従来版Outlook(デスクトップ版)のアドレス帳をエクスポートする方法を2通り紹介します。※新Outlook(Windows 11版やWeb版)では、インポート・エクスポートの操作画面(UI)が異なります。
それぞれのファイルごとに手順を解説します。

Outlookを起動し、ウィンドウ上部の[ファイル]をクリックします。

左メニューの[開く/エクスポート]を選択し、[インポート/エクスポート]をクリックします。

[ファイルにエクスポート]を選択し、[次へ]をクリックします。

[Outlook データファイル(.pst)]を選択し、[次へ]をクリックします。

[連絡先]を選択し、[次へ]をクリックします。
※Sansanなどの名刺管理ツールと連携している場合、自動で「Sansan」などの専用フォルダーが作成されていることがあります。必要な連絡先が漏れないよう、対象フォルダーが含まれているか確認してください。

[参照]をクリックします。

[ファイルの保存先]を決め[ファイル名]を入力。
[ファイルの種類]では[Outlook データ ファイル]を選択し、[OK]をクリックします。

[完了]をクリックします。

ファイルの作成用に任意のパスワードと確認用を入力し、[OK]をクリックします。
※ここで設定するパスワードは簡易的な保護機能です。機密性の高い連絡先をバックアップする場合は、WindowsのBitLocker等でファイル自体を暗号化するなど、別途強固なセキュリティ対策を講じることを推奨します。

再度、ファイル用に任意のパスワードを入力し、[OK]をクリックします。

以上で、[.pstファイル]のアドレス帳がエクスポートされました。
次に、[CSVファイル]のアドレス帳をエクスポートする方法をご紹介します。

Outlookを起動し、ウィンドウ上部の[ファイル]をクリックします。

左メニューの[開く/エクスポート]を選択し、[インポート/エクスポート]をクリックします。

実行する処理の[ファイルにエクスポート]を選択し、[次へ]をクリックします。

[テキストファイル(コンマ区切り)]をクリックし、[次へ]をクリックします。

[連絡先]をクリックし、[次へ]をクリックします。

保存先を決めるため、[参照]をクリックします。

[ファイルの保存先]を決めファイル名を入力。
[ファイルの種類]は[テキストファイル(コンマ区切り)(.CSV)]を選択し、[OK]をクリックします。

[次へ]をクリックします。

[フィールドの一致]をクリックします。

[インポート/エクスポート元]の[連絡先]と[インポート/エクスポート先]の[連絡帳]のフィールドを一致させ、[OK]をクリックします。

[完了]をクリックします。

[CSVファイル]のアドレス帳がエクスポートされました。
※CSV形式でエクスポートしたデータは、日本語の文字コード(UTF-8など)や地域設定の不一致により、Excelで直接開くと文字化けすることがあります。文字化けを防ぐには、CSVファイルを適切な文字コードで扱うか、確実なバックアップには[.pstファイル]の利用を推奨します。
次にエクスポートしたデータをインポートする方法について紹介します。
それぞれのファイルごとに手順を解説します。

Outlookを起動し、ウィンドウ上部の[ファイル]をクリックします。

左メニューの[開く/エクスポート]を選択し、右メニューの[インポート/エクスポート]をクリックします。

[他のプログラムまたはファイルからのインポート]を選択し、[次へ]をクリックします。

[Outlook データファイル(.pst)]を選択し、[次へ]をクリックします。

[参照]をクリックします。

インポートしたい[ファイル]を選択します。

オプションしたい項目にチェックを入れ、[次へ]をクリックします。

ファイル用のパスワードを入力し、[OK]をクリックします。

再度、ファイル用のパスワードを入力し、[OK]をクリックします。

[完了]をクリックします。

[.pstファイル]のアドレス帳がインポートされました。

Outlookを起動し、ウィンドウ上部の[ファイル]をクリックします。

左メニューの[開く/エクスポート]を選択し、右メニューの[インポート/エクスポート]をクリックします。

[他のプログラムまたはファイルからのインポート]を選択し、[次へ]をクリックします。

[テキストファイル コンマ区切り]を選択し、[次へ]をクリックします。

[参照]をクリックします。

例)[ドキュメント]のフォルダーから、[連絡帳.CSV]ファイルを選択。

オプションを選択し、[次へ]をクリックします。

[連絡先]を選択し、[次へ]をクリックします。

[”●●●.CSV”を次のフォルダーにインポートします。]にチェックし、[フィールドの一致]をクリックします。

[インポート/エクスポート元]と[インポート/エクスポート先]のフィールドを一致させ、[OK]をクリックします。

[完了]をクリックします。

[CSVファイル]のアドレス帳がインポートされました。
エクスポートしたデータは、さまざまな媒体に保存可能です。代表的な保存媒体は、以下の3通りです。
インポートしたいデバイスによって、保存する媒体が変わってくるでしょう。USBやオンラインストレージは、インポートしやすさが特徴です。しかしながら、間違って違うデバイスにインポートしやすいので、取り扱いは十分注意しましょう。
エクスポートする際に、良く起こる問題点や仕様変更に伴う注意点について紹介します。
企業向けの「新Outlook」への強制移行は2027年3月まで延期されましたが、移行に向けた準備が必要です。旧Outlookで「このコンピューターのみ」に保存された連絡先は、新Outlook移行時にクラウドへ同期されず消えてしまうケースが報告されています。事前にExchangeオンラインの連絡先フォルダーへ移すか、.pstファイルでローカルバックアップを取るようにしてください。また、新Outlookでは.pstファイルのエクスポートに長時間を要したり、管理者のセキュリティポリシーでエクスポート自体が禁止されていたりする場合があるため、社内のルールを事前に確認しましょう。
Outlook固有の機能であった「連絡先の候補非表示(メール作成時の宛先候補から特定の連絡先を隠す機能)」は、2026年3月末に廃止される予定です。廃止後は過去に非表示にした宛先も再び表示されるようになるため、不要な宛先は連絡先データ自体から削除するなど、根本的な整理運用への切り替えをおすすめします。
エクスポートする際に、ファイル保存先を直接外付けハードディスクやネットワークドライブにすると「権限がない」とエラーになる場合があります。その際は一旦PCのデスクトップ等(ローカル)に保存してから、データ移動をしましょう。
なお、インポートもローカルにバックアップデータを持ってきた上で実行すると良いでしょう。クラウド全盛の現在でも、PC交換やクラウド障害に備えたローカルバックアップは非常に有効です。
Microsoft Outlook 2013 と Microsoft Outlook 2016などでは、破損したデータを修復可能です。「Scanpst.exe」を起動させると修復できます。
なお、「Scanpst.exe」でも、何も回復できない場合もあることに留意してください。
データ容量が多い場合、インポートに時間がかかる可能性があります。連絡先が多い場合には、エクスポートするときにデータをスリム化や分割することをおすすめします。
PCの移行をする場合以外にも、Outlookの連絡帳は定期的なバックアップをし、他の場所にデータを保存することがおすすめです。
万が一データが消えても、バックアップを取得しておけば復旧でき、リスク分散になります。クラウドへのデータ移行時なども予期せぬ欠落が起こり得るため、できるだけ二重にバックアップをとるように心がけましょう。
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