オンラインでの会議や研修によく使われる、Microsoft Teamsには「ブレイクアウトルーム」という機能があります。
ブレイクアウトルームは、メイン会議と同時に個別の相談や少人数でのグループセッションをおこなえ、研修でのロールプレイやセミナーでのブレインストーミングなどに有効な機能です。参加者の積極性を高め、ファシリテーションの質を向上させる効果も期待できます。
今回は、そんなTeamsのブレイクアウトルーム機能を解説します。
この記事を読むことで、つぎのことが分かるようになります。
ブレイクアウトルーム機能を使って、Teamsをさらに有効活用していきましょう。
ブレイクアウトルームを作成する前に、ブレイクアウトルームの作成条件や注意事項を解説します。
ブレイクアウトルームの作成・管理には、つぎの条件を満たす必要があります。
以前はパソコン用のデスクトップアプリのみが推奨されていましたが、現在はWeb版のTeamsからもブレイクアウトルームの事前作成や詳細設定が可能です。
また、ブレイクアウトルームを利用できるのは、参加者が300名までの会議に限られます。1つの会議で作成できるルーム数は最大50室までです。これを越える規模の会議では利用できないため注意しましょう。
管理権限について、以前は「開催者(オーガナイザー)」のみが操作可能でしたが、現在は会議オプションで指定した「共同開催者(Co-organizer)」もルームの作成・管理(参加者の移動や開閉など)ができます。最大で10名まで管理者を指名可能ですが、同時に操作できるのは1人のみです。研修や大規模な会議では、ファシリテーターを各ルームに配置したり、万が一の通信トラブル等に備えて運営を複数人で分担したりすることをおすすめします。
事前の参加者割り当てをおこなう場合は、あらかじめTeams会議の必須出席者としてメンバーを登録しておく必要があります(部屋の枠組みだけであれば未登録でも作成可能です)。なお、組織外のゲストや匿名ユーザーは事前割り当てがうまく機能しないケースがあるため、会議開始後に手動で割り当てる運用を想定しておきましょう。また、電話での参加者(PSTNダイヤルイン)や、Teams Rooms(会議室用デバイス)を利用した参加者もブレイクアウトルームに割り当てることが可能になっています。
つづいて、ブレイクアウトルームの作成方法を解説します。
ブレイクアウトルームの作成方法は、つぎの2つです。
グループセッションをおこなうことが分かっている場合には、スムーズに進行できるよう、会議予約時に作成をおこないましょう。
ブレイクアウトルームの事前作成は、つぎの手順でおこないます。









これで、ブレイクアウトルームの作成は完了です。あとは、会議が始まりグループセッションするときに、ブレイクアウトルームを開くと、ブレイクアウトルームが使えます。
なお、定期的な社内トレーニングなど繰り返し開催される会議では、一度設定したブレイクアウトルーム名や参加者割り当てが次回以降の開催時にも保持されます。初回に設定しておけば再設定の手間が省け、継続的なディスカッションに便利です。
デフォルトの設定ままでも、ブレイクアウトルームを使用することができますが、ルーム名の変更や出席者のマイクやカメラの利用を許可しないなどの設定もできます。
つづいては、名前の変更やオプション設定の方法をご紹介します。
まずはブレイクアウトルームの名前の変更方法をご紹介します。
ブレイクアウトルーム名の変更は、つぎのとおりです。

以上で、名前の変更は完了です。
つづいて、オプション設定方法をご紹介します。
Teamsはブレイクアウトルームごとに、出席者のマイクONやカメラON、チャットなどを許可するかを設定することができます。また、制限時間(タイマー)の設定や、参加者自身によるルーム選択の許可も可能です。
設定方法は、つぎのとおりです。

ここで「制限時間を設定する」をオンにしておくと、指定した時間が経過した時点で自動的にブレイクアウトルームが閉じられ、参加者をメインルームに強制的に戻すことができます。ファシリテーターが各部屋に終了を知らせて回る手間が省けるため、タイムキーピングに非常に便利です。
また、参加者が自分でルームを選択・移動できる機能を許可しておけば、トピック別のセッションやネットワーキング目的のイベントなどで、参加者が自由に関心のあるルームに出入りできるようになります。
以上で、オプション設定は完了です。
つぎは、会議中にブレイクアウトルームを作成する方法を解説します。
会議中に急な個別の相談やグループに分かれて検討が必要になることがあります。そういった場合には、会議中にブレイクアウトルームを作成しましょう。
会議中のブレイクアウトルームの作成は、つぎの手順でおこないます。



割り当ての際、[参加者のシャッフル]機能を利用すると、参加者をランダムに各ルームへ均等に振り分けることができます。ワークショップやアイスブレイクなどで、固定化されたメンバーではなく意図的にランダムな交流を促したい場合に非常に有効です。
これで、ブレイクアウトルームの作成は完了です。
つづいては、ブレイクアウトルームの使い方を見てみましょう。
ブレイクアウトルームが作成できたら、実際に使ってみましょう。
最初にブレイクアウトルームの開始方法を解説します。
ブレイクアウトルームを開始する手順は、つぎのとおりです。

[ルーム]ボタンをクリックし、表示された [ブレイクアウト ルーム]パネルの[開く]ボタンをクリックする
これで、ブレイクアウトルームが開始され、割り当てられた参加者はブレイクアウトルームに移動されます。
つづいて、開催者やスタッフが各ルームへ入出する方法を解説します。
開催者(または共同開催者)がブレイクアウトルームへ入出する方法は、つぎのとおりです。

[ブレイクアウト ルーム]パネルの入出したいルームの右側にある[…]ボタンをクリックし、表示されたメニューの[ミーティングに参加]を選択する
以上で、ブレイクアウトルームへ入出ができます。
つづいて、他のルームへ移動したい場合の手順を解説します。

他のルームへ移動したい場合は、[退出]ボタンをクリックし、ルームから退出します。退出後に、先ほどと同じ手順で別のルームに入出します。
つづいては、すべてのルームへメッセージの一斉送信をおこなう方法を解説します。
残り時間のアナウンスなど、すべてのブレイクアウトルームへのメッセージの一斉送信方法は、つぎのとおりです。

[ブレイクアウト ルーム]パネルの[アナウンスを作成する]ボタンをクリックし、[アナウンス]ダイアログを表示します。つぎに、[アナウンス]ダイアログに一斉送信したいメッセージを入力し、[送信]ボタンをクリックします。
これで、すべてのルームにメッセージが一斉送信されます。
つづいては、ブレイクアウトルームを終了し、全体のミーティングを再開する方法を解説します。
ブレイクアウトルームの終了方法は、つぎのとおりです。

[ブレイクアウト ルーム]パネルの [閉じる]ボタンをクリックします。
これで、すべてのブレイクアウトルームが閉じられ、参加者は全員メインルームに戻ってきます。メインルームの会議は自動で再開されますが、いつまでも再開されない場合は、[再開]ボタンをクリックします。
※ルームオプションで「制限時間(タイマー)」を設定している場合は、時間が来ると自動的にルームが閉じられ、参加者はメインルームに戻されます。
つづいてはTeams会議の便利な使い方を紹介します。
ここでは、Teams会議の便利な使い方を3つご紹介します。
Teams会議の背景に自分の名刺やセミナーの簡単なアジェンダを表示して、自分やセミナーをアピールしてみましょう。
オリジナル背景の作成方法は、つぎの2つです。
就職内定者向けの説明会などでは、背景に自分の名刺を設定して、参加者に自分をアピールしましょう。
利用する背景作成サイトは、ブラウザで“背景 名刺”などで検索してもよいのですが、利用者が多く無料で利用できる『バーチャル名刺背景ジェネレーター』をおすすめします。
直感的に作れるようになっているので、興味ある方は作ってみましょう。
セミナーのチラシやアジェンダを背景に表示して、参加者にセミナーの内容を強く印象付けしましょう。
CanvaにはTeams背景用のデザインが用意されているので、簡単にオリジナルの背景画像を作ることができます。
Canvaで背景画像を作る手順は、つぎのとおりです。



つづいて、Teams会議の背景にオリジナル画像を設定しましょう。
Teams会議画面の背景にオリジナル画像を設定する手順は、つぎのとおりです。



これで背景画像の設定は完了です。
つづいては、参加者の多い会議で役に立つ、参加者のマイクを一斉にミュートする方法をご紹介します。
参加者の多い会議やセミナーで発言者以外の人がマイクをONにしていると、雑音が入ってしまい聞きづらくなってしまいます。
参加人数が多い会議の場合は、全員まとめてミュートしてしまいましょう。
一斉ミュートの方法は、つぎのとおりです。

以上で、全員まとめて一斉にミュートすることができます。
近年のアップデートにより、TeamsではAIアシスタント「Microsoft 365 Copilot」の活用が進んでいます。ブレイクアウトルーム内でも、セッション開始後にレコーディングと文字起こし(トランスクリプション)を有効にすることで、会話の内容がAIの分析対象となります。
ファシリテーターがすべての部屋を常時巡回できなくても、会議後にCopilotを使って「ルーム1でどんな意見が出たか要約して」「次のアクションアイテムを抽出して」といった指示を出すことで、各部屋の議論の内容を簡単に把握・評価することが可能です。さらに、Teams Premiumなどのライセンスを利用すれば、多言語のリアルタイム翻訳やライブ字幕機能も活用でき、グローバルなメンバーが混在するセッションでも円滑なコミュニケーションが実現します。より生産性の高い会議運営のために、ぜひ文字起こしやAI機能の活用も検討してみてください。
Teams会議のブレイクアウトルーム機能を使うと、グループセッションや個別の相談が簡単におこなえます。
ブレイクアウトルームは会議中に作成することもできますが、グループセッションをおこなうことが分かっている場合には、事前に枠組みを作成・割り当てておくと会議をスムーズに進行できます。
さらに、共同開催者の設定による運営リスクの分散や、参加者自身によるルーム選択、シャッフル機能やタイマー設定を活用することで、より効果的で参加者主導のファシリテーションが実現します。AI(Copilot)を使った振り返りや翻訳機能なども組み合わせ、Teamsをさらに有効活用していきましょう。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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