Google Meetには、会議の参加者に自分の画面を見せられる画面共有機能があります。プレゼン資料を共有したり、SaaSや業務アプリの操作を実際に動かしながら説明したりできるため、営業デモ、社内研修、カスタマーサクセスの説明会などでよく使われます。
基本的な操作はシンプルですが、共有方法の選び方を間違えると、音声が相手に届かない、見せたくない通知が映る、会議室でハウリングが起きる、といったトラブルにつながります。特に音声や動画を含む共有では、まずChromeのタブ共有+タブ音声共有を標準手順にするのがおすすめです。Chromeタブを共有する場合、タブ音声は既定で共有されるため、ブラウザ上で再生する動画やSaaSデモに向いています。
一方、ローカルアプリやPC全体の音声を共有したい場合は、ウィンドウ共有または全画面共有で音声共有のトグルをオンにする必要があります。また、ウィンドウ共有・デスクトップ共有での音声共有にはOS要件があるため、事前確認が重要です。
この記事では、Google Meetで画面共有する方法に加えて、失敗しないための準備、音声共有の使い分け、会議室でのCompanion mode活用、PiP、外部カメラからのコンテンツ共有、よくあるトラブルの切り分けまで実務向けに解説します。
画面共有中に社内チャットが見えてしまった、別のお客様の情報が映ってしまった、動画の音が相手に聞こえなかった、といった失敗を防ぐには、会議前の準備が重要です。
音声を含む共有を行う場合は、まず何を共有するのかを整理しましょう。
Chromeタブを共有する場合、タブ音声は既定で共有されます。YouTube、Web動画、ブラウザ上のSaaSデモなどは、タブ共有に寄せるとトラブルが少なくなります。
一方、ウィンドウ共有や全画面共有でシステム音声を共有する場合は、共有時に音声も共有する設定をオンにする必要があります。さらに、Googleのトラブルシュートでは、ウィンドウ共有またはデスクトップ共有で音声を共有するにはmacOS 14.2、Windows 11以降が必要と案内されています。社内標準端末のOSが要件を満たしていない場合は、ブラウザで再生できるものはタブ共有に統一するのが安全です。
画面共有中にチャット、メール、カレンダー通知などが表示されないよう、会議前に通知をオフにしておきます。会議後に通知設定を戻すのを忘れないようにしましょう。

[Windowsボタン]→[設定]を開きます。

[システム]→[集中モード]を開きます。

[アラームのみ]にチェックを入れます。アラームも通知しない場合は、[通知]の設定をオフにします。
iPhoneやiPadでは、集中モードまたはおやすみモードを使います。音、バイブレーション、視覚的な通知を抑制できます。
[設定]→[集中モード]→[おやすみモード]を開き、通知を抑制する設定にします。
Androidでは、おやすみモード、サイレントモードなど端末の通知を抑制するモードを使います。機種によって名称は異なりますが、音、バイブレーション、画面上の通知が出ない設定を選びましょう。
例:[着信音とバイブレーション]→[サイレント モード]→オン
不要なアプリやファイルを開いたままにしていると、操作がもたつくだけでなく、見せたくないファイル名や通知が映り込む可能性があります。画面共有前に、使わないアプリ、ファイル、ブラウザタブは閉じておきましょう。
ブラウザを共有する場合は、必要なタブだけを開いておきます。会議資料、デモ環境、動画などは事前にタブで開き、ログイン状態や表示内容を確認しておくとスムーズです。
ブックマークバーやメニューバーに社内情報、顧客名、個人用リンクが表示される場合は、事前に非表示にしておきましょう。

※画面はGoogle Chromeです。
ブックマークバーで右クリックし、[ブックマークバーを表示]のチェックを外します。ショートカットキー[Ctrl+Shift+B]でも表示・非表示を切り替えられます。
発表者は資料やデモに集中しがちですが、参加者の表情、チャット、手上げ、Q&Aを確認できる状態にしておくと、説明のズレや離脱を早く察知できます。環境に合わせて、次の方法を使い分けましょう。
Google MeetのPiP(ピクチャーインピクチャー)は、ChromeをPCで使っている場合に利用できます。会議中に別タブへ切り替えたときや、ウィンドウ・全画面を共有しているときに、自動的にPiPが起動することがあります。
発表者は事前にChrome側で自動PiPを許可し、会議中は小さなPiP画面で参加者の反応、手上げ、チャットの有無を確認すると進行しやすくなります。PiPはすべてのブラウザやモバイル環境で同じように使えるわけではないため、重要な商談やウェビナーでは事前に動作確認しておきましょう。
共有されている画面は、新しいウィンドウで開く機能により別ウィンドウに切り出せます。1画面のノートPCでも、資料と参加者一覧、チャットを並べて確認しやすくなります。
発表者だけでなく参加者側にも有効です。資料が見えにくい参加者がいる場合は、共有コンテンツを別ウィンドウで開く、またはフルスクリーン表示にするよう案内すると親切です。

(左)共有している画面 (右)Google Meet画面
参加者の表情やチャットをしっかり確認しながら進行したい場合は、デュアルディスプレイ環境がおすすめです。片方に共有資料やデモ画面、もう片方にGoogle Meetの会議画面を表示すると、発表と参加者確認を両立しやすくなります。

(左)共有している画面 (右)サブ端末から接続した会議画面
会議室から参加するハイブリッド会議や、発表者が会議室の大型モニターを使う場面では、Companion modeを第二画面として使う運用が便利です。
Companion modeは、マイクと会議音声を使わずに会議へ参加するモードです。同じ会議室内で複数端末が通常参加するとハウリングやエコーが起きやすくなりますが、サブ端末をCompanion modeで参加させると、音声事故を防ぎながら画面共有、チャット、Q&A、アンケート、主催者用コントロールなどを扱えます。
会議室では、部屋のMeetハードウェアやメインPCで音声を担い、手元のPCはCompanion modeで参加して資料共有やチャット確認を行う、というルールにすると運用が安定します。

別のPCやタブレットなどからGoogle Meetを開き、会議コードまたは会議URLで参加画面を表示します。

待機画面(green room)で[発表]を選択すると、Companion modeで参加できます。必要に応じて、g.co/present や g.co/companion から参加する方法もありますが、通常はMeetの画面上の導線から操作するほうが分かりやすく、社内マニュアルにも落とし込みやすいです。
一部の会議室では、超音波による近接検出(proximity detection)によって会議室内にいることが検知され、Companion modeの利用を促す導線が表示されることがあります。ただし、この機能には対応するGoogle Meetハードウェアやマイク権限が必要です。すべての会議室、すべての端末で同じように動作するわけではありません。外部マイクやBluetooth機器を使っている場合も挙動が変わる可能性があるため、重要な会議室では事前に確認しておきましょう。

会議画面の下部にある上向き矢印アイコン(画面共有ボタン)をクリックします。MeetのUIは更新されることがあるため、表示位置やデザインが変わる場合があります。
[画面を共有する]から、共有方法を選択します。

PCに表示されている画面全体を共有します。デスクトップ、開いているアプリ、ファイル名、通知など、操作中に見えているものはすべて参加者に見えるため、機密情報の映り込みに注意してください。
PCから出る音声も共有したい場合
全画面共有でシステム音声を共有したい場合は、共有時に表示される音声共有のスイッチをオンにします。ただし、ウィンドウ共有またはデスクトップ共有での音声共有には、macOS 14.2、Windows 11以降などの要件があります。環境によっては利用できないため、動画やSaaSデモなどブラウザで完結する内容は、できるだけChromeタブ共有を使いましょう。
Macでは、初回のみ[システム設定]→[プライバシーとセキュリティ]で、画面収録などの権限許可が必要になることがあります。
特定のアプリケーションのウィンドウだけを共有します。共有時に対象のウィンドウを選択します。
共有対象のウィンドウは最小化せず、前面に表示しておきましょう。ウィンドウのサイズを変更すると、参加者に見える共有画面の表示も変わります。
ローカルのメディアプレイヤー、業務アプリ、デスクトップアプリの音声を参加者に聞かせたい場合は、共有時に音声共有のトグルをオンにします。ただし、OS要件を満たしていないと音声が共有できない場合があります。ブラウザで再生できる動画やWebサービスの説明であれば、ウィンドウ共有ではなくChromeタブ共有を優先するのが実務的です。
注意
Google Meetを表示しているウィンドウを共有しないでください。共有画面が延々とミラーリングされる現象が起きます。
Chromeのブラウザタブを共有します。Google Meetで音声や動画を含む共有を行う場合は、このタブ共有を標準手順にするのがおすすめです。
Chromeタブ共有では、タブ音声が既定で共有されます。YouTubeなどの動画、ブラウザ上で再生する音声付き資料、SaaSのデモ画面などは、タブ共有にすると音声トラブルを減らせます。
他のブラウザやローカルアプリの画面を共有したい場合は、ウィンドウ共有または全画面共有を使います。ただし音声が必要な場合は、共有時の音声トグルとOS要件を必ず確認してください。
社内運用としては、営業デモやCS説明会ではブラウザ再生の動画・SaaSデモはChromeタブ共有、ローカルアプリの音声が必要な場合のみウィンドウ共有または全画面共有と決めておくと、音が出ないトラブルの切り分けが簡単になります。
注意
Google Meetを表示しているタブを共有しないでください。共有画面が延々とミラーリングされる現象が起きます。
Google Meetでは、書画カメラ、外部カメラ、ビデオ制作ツールなどの映像を、画面共有ではなくカメラからのコンテンツとして提示できる機能があります。最大1080p・30fpsに対応し、手元の資料や実物を高画質に見せたい場面に向いています。
たとえば、製造業の実機説明、医療機器のデモ、教育・研修での紙資料や手元作業の提示、ハードウェア製品のオンライン商談などでは、PC画面を共有するよりも、外部カメラをプレゼン用コンテンツとして扱うほうが伝わりやすい場合があります。
利用可否はGoogle Workspaceのエディションや管理者設定、デバイス環境によって異なる場合があります。重要なデモで使う場合は、事前にカメラ認識、解像度、画角、照明を確認しておきましょう。

[共有を停止]をクリックすると、画面共有が解除されます。共有しているタブや会議タブを閉じた場合にも共有が停止することがあります。発表を終えるときは、参加者に見せている画面が止まったことを確認しましょう。
複数人で交互に発表する場合は、誰が共有を停止し、誰が次に共有を開始するのかを事前に決めておくと、意図しない画面切り替えを防げます。

Meetアプリで会議に参加します。画面下部の三点メニューをタップし、[画面を共有]をタップします。

[共有を開始]または[今すぐ開始]をタップします。
スマホやタブレットでは、パソコンのように特定のウィンドウやタブだけを選んで共有できない場合があります。画面全体が共有されるため、通知、写真、個人情報、社内アプリなどが映らないよう注意してください。共有前に通知を抑制し、不要なアプリを閉じておくと安全です。

Meetアプリを表示し、[共有を停止]をタップすると共有が解除されます。
主催者以外の参加者に画面共有してもらうには、主催者側で参加者の画面共有を許可する必要があります。Google Workspace環境では、組織の管理者設定や主催者用コントロールによって、参加者の画面共有が制限されている場合があります。

共有ボタンが表示されない、参加者が共有できないという問い合わせでは、OSやブラウザの不具合を疑う前に、まず主催者用コントロールとGoogle Workspaceの管理者ポリシーを確認しましょう。
主催者の画面右下にある[主催者用コントロール]またはセキュリティ関連のアイコンをクリックします。

[主催者向けの管理機能]をオンにし、[参加者の画面を共有]のスイッチをオンにします。チャットなどを許可しない場合は、該当するメニューをオフにしてください。
企業アカウントでは、管理者が画面共有を制限しているケースもあります。社内ヘルプデスクでは、1. 主催者用コントロール、2. Workspace管理者設定、3. ブラウザやOSの状態、の順に確認すると切り分けが効率的です。
画面共有しようとしたときに、画面を共有できない旨のエラーが表示されることがあります。原因は複数あるため、次の順に確認しましょう。
同時に複数の会議へ参加している場合、後から参加した会議では画面共有ができないことがあります。退出し忘れている会議がないか確認してください。
Macでは、ブラウザに画面収録の権限が付与されていないと画面共有できない場合があります。
[システム設定]→[プライバシーとセキュリティ]→[画面収録]を開き、リスト内のGoogle Chromeをオンにします。OSの表記によっては、画面の録画とオーディオ録音などの名称で表示される場合があります。
権限を変更しても反映されない場合は、Chromeを完全に再起動してください。アドレスバーに chrome://restart と入力して再起動すると復旧することがあります。
画面は共有できているのに音が出ない場合は、まず共有方法を確認します。Chromeタブ共有ではタブ音声が既定で共有されますが、ウィンドウ共有や全画面共有では音声共有のトグルをオンにする必要があります。
また、ウィンドウ共有またはデスクトップ共有で音声を共有するには、macOS 14.2、Windows 11以降などの要件があります。要件を満たしていない端末では、Meetの不具合ではなくOS条件が原因で音声共有できない可能性があります。ブラウザで再生できる動画やデモは、Chromeタブ共有に切り替えて確認しましょう。
画面共有エラーが続く場合は、Google Chromeを最新バージョンに更新し、ブラウザを再起動します。拡張機能が影響している可能性がある場合は、シークレットウィンドウや別プロファイルで試すのも有効です。
Windows環境で、カメラ権限が原因で画面共有できないと誤解されることがありますが、画面共有自体はOSのカメラ権限とは直接関係しません。まずは主催者設定、管理者ポリシー、ブラウザ更新、共有方法を確認しましょう。
Google Meetの会議画面そのものを共有すると、共有画面の中に会議画面が映り込み、延々とミラーリングされる現象が起きます。共有対象を別のウィンドウやタブに変更してください。
スライド資料は、なるべく大きく表示するためにスライドショー機能を使いましょう。

パワーポイント:[スライドショー]→[最初から]をクリック
Googleスライド:[表示]→[スライドショー]をクリック
スライドが大きく表示され、参加者が見やすくなります。キーボードの矢印キーで、次のスライド、前のスライドを操作できます。
複数人でスライドを共同発表する
Google MeetとGoogleスライドを組み合わせると、複数人で発表を分担しやすくなります。共同発表者として権限を付与された参加者は、自分の画面からスライドのページ送りや動画再生などを操作できます。次のスライドお願いします、というやり取りを減らせるため、遠隔地のメンバー同士でもスムーズにチームプレゼンを進められます。
文字が小さい場合、[Ctrl+マウスホイール]で拡大できます。ただし、表示の崩れや操作の手間が発生する場合があるため、共有するウィンドウサイズを調整する方法も有効です。

(左)共有する画面 (右)共有された画面
文字が小さく、見えにくい状態です。

(左)共有する画面を小さくしたもの (右)共有された画面
表示範囲が絞られ、文字が大きく見えます。
Google Meetでは、共有元のウィンドウサイズを変えることで、参加者側で見える範囲や文字の見え方が変わります。デモ画面や管理画面を見せるときは、重要な部分だけが見えるサイズに調整すると分かりやすくなります。
参加者側では、共有コンテンツを別ウィンドウで開いたり、フルスクリーン表示にしたりできます。営業提案や社内研修で資料が見えにくい参加者がいる場合は、別ウィンドウ表示やフルスクリーン表示を案内しましょう。
発表者側も、資料やデモ画面と参加者一覧を分けて表示すると、説明しながらチャットや反応を確認しやすくなります。
プレゼン中に見てほしい場所を示すには、マウスポインタの大きさや色を変えると効果的です。通常の白い小さなポインタは、参加者の画面では見えにくいことがあります。

Windowsでは、[設定]→[Bluetoothとデバイス]→[マウス]→[マウス ポインター]を開きます。

[マウスポインタのスタイル]で見やすい色を選び、[サイズ]で大きさを調整します。会議後に標準のポインタへ戻す場合は、白いポインタを選び直します。
Google Meetの画面共有は、操作自体は簡単ですが、実務では共有方法の選び方が重要です。音声や動画を含むSaaSデモではChromeタブ共有、ローカルアプリの音声が必要な場合はウィンドウ共有または全画面共有と音声トグル、会議室ではCompanion mode、参加者確認にはPiPや別ウィンドウ表示、実物を見せる場合は外部カメラからのコンテンツ共有、と使い分けることで失敗を減らせます。
また、企業でGoogle Workspaceを利用している場合は、主催者用コントロールや管理者ポリシーによって画面共有が制限されることがあります。トラブル時は、OSやブラウザの不具合を疑う前に、会議の権限設定と組織の管理者設定を確認しましょう。
Google Meetは、Gmail、Googleカレンダー、Googleドライブ、Googleスライドなどと連携しやすく、会議URLの共有、資料の共同編集、発表、議事録作成までを一連の流れで進めやすいツールです。画面共有だけでなく、チャット、Q&A、アンケート、録画、Geminiを活用した会議支援機能なども組み合わせることで、営業、CS、社内会議の生産性を高められます。
無料版やGoogle Workspace各エディションの利用条件、利用できる機能、管理者設定は変更される場合があります。重要な商談やウェビナーで使う前には、Google公式ヘルプや管理コンソールで最新の条件を確認し、事前リハーサルを行っておくと安心です。
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