本記事は2026年9月22日時点の情報をもとに更新しています。
「チームメンバーの外出や休暇の予定がバラバラで、会議の日程調整がいつも大変…」
「アルバイトやスタッフのシフト希望を、LINEや紙で集約していてミスが絶えない…」
「店舗のイベント情報や営業日を、スタッフや顧客へ分かりやすく共有したい…」
こうしたスケジュールの悩みは、確認・連絡・調整にかかる時間を増やす原因になります。少人数のチーム、店舗、地域コミュニティであれば、共有カレンダーアプリのTimeTree(タイムツリー)は有力な選択肢です。
TimeTreeは家族・カップル・友人間の予定共有アプリとして知られる一方、店舗、スモールビジネス、自治体、地域コミュニティでも活用されています。2026年6月には、全世界の累計登録ユーザー数が7,500万を突破したと案内されています。これは月間アクティブユーザー数ではない点には注意が必要です。
一方で、TimeTreeはすべての組織に適した万能なグループウェアではありません。予定ごとのコメントを使った気軽な調整には強い反面、細かな権限設定、閲覧専用アカウント、承認フロー、監査、厳格な組織管理が必要な大規模運用では、Google WorkspaceやMicrosoft 365などとの併用を前提に検討する必要があります。
本記事では、TimeTreeの基本機能、料金、導入手順、業務での活用法、公開カレンダー、外部カレンダー連携、プライバシー、AI活用時の注意点を整理します。自社のスケジュール管理にTimeTreeが合うか、どの範囲で導入すべきかを判断するガイドとしてご活用ください。
TimeTreeを一言で表すなら、予定の共有と、その予定に関する相談を同じ場所で完結できるコミュニケーション・カレンダーです。
一般的なカレンダーツールでは、予定はカレンダーに登録し、詳細な確認や変更相談はメール、チャット、電話など別の場所で行うことが少なくありません。その結果、「変更連絡がどのチャットにあったのか分からない」「当日の注意事項が予定と別管理になっている」といった情報の分断が起こりがちです。
TimeTreeでは、各予定にコメント、場所、詳細情報などを登録できます。また、予定とは別に、カレンダー内で共有するメモ機能も利用できます。「訪問時間を30分後ろ倒しできるか」「当日の持ち物は何か」といったやり取りを予定のコメントに集約すれば、予定を起点に経緯を確認しやすくなります。
用途ごとに共有カレンダーを分ければ、「店舗シフト」「社内会議」「営業外出」「地域イベント」などを整理して運用できます。TimeTreeの強みは、単なる予定表ではなく、スケジュールを起点に日常の情報共有を整理できることにあります。
| 主要機能 | できること | 活用場面 |
|---|---|---|
| 共有カレンダー | チーム、店舗、部署、プロジェクトごとにカレンダーを作成し、メンバーと共有できます。 | 外出、休暇、シフト、会議、納期などの見える化に役立ちます。 |
| 予定ごとのコメント・メモ | 予定のコメントや詳細情報、カレンダー内の共有メモを使い、必要な情報を整理できます。 | 日程変更、持ち物確認、当日の注意事項の共有に向いています。 |
| 繰り返し予定 | 毎週・毎月など定期的に発生する予定を登録できます。2026年8月24日から、設定できる「間隔」の上限は100、「回数」の上限は365回に統一されました。 | 定例会議、設備点検、定期シフト、月次業務の入力負担を抑えられます。 |
| 予定の詳細欄 | 場所、担当者、説明、注意事項などを予定内に記録できます。 | 現場情報、訪問先情報、業務手順の確認に便利です。 |
| 予定スキャン | ホームカレンダーや共有カレンダーで、画像から予定情報を読み取り、予定作成を補助します。 | 紙の案内、イベント画像、共有された告知から予定を登録する作業を効率化できます。 |
| 公開カレンダー | イベントや店舗スケジュールを一般ユーザー向けに公開できます。 | 地域行事、セミナー、キャンペーン、営業日の情報発信に活用できます。 |
| 公開カレンダーの「画像をスキャン」 | 公開カレンダー管理者がチラシ・告知画像を読み込み、AIによる予定作成補助を利用できます。 | 自治体、店舗、地域団体でのイベント登録を効率化できます。 |
| Web版ダークモード | Web版の表示設定からライト/ダークの外観モードを選択できます。 | 夜間作業、イベント現場、暗いバックオフィスでの確認時に役立ちます。 |
画像から予定を作る機能は、通常の予定スキャンと、公開カレンダー管理者向けの「画像をスキャン」を分けて理解することが重要です。通常の予定スキャンはホーム/共有カレンダーの予定作成を補助する機能です。一方、公開カレンダーの「画像をスキャン」は日本国内向けで、JPEGまたはPNGの画像から1画像につき1件の予定を作成します。いずれも抽出結果をそのまま確定せず、日時、会場、対象者、表記を担当者が確認してから登録・公開しましょう。
繰り返し予定は、100日ごとの設備点検や最大365回の定期予定など、従来より柔軟な周期に対応しやすくなりました。ただし、長期予定を一括登録する際は、終了日と回数を確認することが大切です。
Web版のダークモードは、端末の外観設定に連動するほか、Web版の「表示設定」からライト/ダークを選べます。設定はブラウザ・端末間で同期されず、ログアウトするとリセットされるため、共用PCの手順書にはこの点も記載しておくとよいでしょう。
TimeTreeは家庭向けの予定共有に限らず、店舗運営や地域イベントの情報発信にも活用できます。導入時は、業務全体を一度に置き換えるのではなく、予定共有で特に困っている領域から始めることが重要です。
| 業種・組織 | 課題 | 活用方法 |
|---|---|---|
| 美容室・サロン | スタッフの出勤、休暇、店内イベントの確認が分散している。 | 店舗用カレンダーでシフトや会議、販促イベントを共有します。顧客予約は専用の予約システムを主にし、TimeTreeとの役割を分けます。 |
| 建設・現場作業 | 集合場所、入館方法、当日の注意事項が別々のチャットや紙に分散している。 | 予定の詳細欄に現場情報を集約します。機密情報の掲載範囲は社内ルールで制限します。 |
| 教室・スクール | 欠席、振替、クラス連絡がチャット・メール・口頭に分散している。 | バレエスクールの事例では、クラスや発表会チームごとにカレンダーを分け、ラベルで分類。欠席・振替の連絡を予定コメントへ集約しています。コメント書式や参加確定条件をあらかじめ決めると運用しやすくなります。 |
| 複数拠点の教室 | 利用者が拠点を横断して振替先や開催日を探す必要がある。 | 5拠点・7教室の制作教室の事例では、約30名の予定を1カレンダーに集約し、拠点別ラベルと会場リンクで整理しています。横断検索が多い場合は「1カレンダー+ラベル」が有効です。 |
| 少年団・地域団体 | 練習・試合情報がWebサイトやチャットに分散し、個人の連絡先も集めたくない。 | 約60名の少年団では、招待リンクやQRコードを通じてコーチと保護者が参加し、予定を集約しています。年度替わりにはメンバーを棚卸しし、QRコードの配布対象も確認します。 |
| 自治体・地域コミュニティ | 行政・民間・地域団体のイベント情報が分散し、住民が一覧で把握しにくい。 | 公開カレンダーで地域イベントや観光情報を集約できます。誰が入力するかだけでなく、掲載可否の判断者と情報の原本を定めることが重要です。 |
カレンダーを分けるかどうかは、組織図だけで決める必要はありません。横断的な振替や応援勤務が多い場合は1カレンダー+ラベル、互いに見せたくない情報がある場合や予定数が多すぎる場合は拠点・チーム別カレンダーが向きます。
TimeTreeは基本的な共有カレンダー機能を無料で利用できます。業務で使う際は、広告表示や添付機能などが自社の運用に合うかを整理して選びましょう。料金や提供機能は変更される可能性があるため、契約前には公式サイトで最新情報を確認してください。
| 区分 | 料金 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| TimeTree無料版 | 0円 | 共有カレンダー、コメント、通知などを利用できます。広告が表示されます。 |
| TimeTreeプレミアム | 月額300円/年額3,000円 | 広告非表示、ファイル添付、予定の並び替え/ピン留め、バーチカル表示、プレミアム専用サポートを利用できます。 |
プレミアムの購読はアカウント単位であり、共有カレンダー参加者全員に適用する共有購読プランではありません。中規模以上の組織や会員制団体では、TimeTree単体で全業務を完結させるよりも、必要に応じて組織向けグループウェアと併用する方が安全です。
TimeTreeを業務で利用する際は、便利さだけでなく、データ管理と利用ルールをセットで整える必要があります。特に外部カレンダー連携は、一般的な双方向同期型のSaaS連携とは仕組みが異なります。
| 利用方法 | TimeTree内での見え方 | 更新・共有に関する制約 |
|---|---|---|
| 端末の標準カレンダー経由でホームカレンダーに表示 | 外部カレンダーの予定をホームカレンダーで確認できます。 | 自動更新されますが、表示した外部予定は他のTimeTreeメンバーには共有されません。 |
| 共有カレンダーへインポート | 取り込んだ予定を共有カレンダーのメンバーと共有できます。 | インポート後に外部カレンダー側で変更しても自動更新されません。 |
| TimeTreeから外部カレンダーへ反映 | TimeTreeの予定を外部カレンダーへ自動反映することはできません。 | TimeTree予定のエクスポートもできません。Web版では外部カレンダーを利用できません。 |
TimeTreeは、すべての業務システムを置き換えるツールではありません。しかし、少人数での予定調整、店舗・現場の連絡、地域イベントの情報発信といった場面では、予定と会話を一つにまとめる実用的な基盤になります。
まずは最も課題の大きい予定管理を1つ選び、小さく試してみましょう。入力ルール、共有範囲、通知設定、公開情報の確認手順を整えながら運用すれば、確認や連絡に費やしていた時間を減らし、本来の業務に集中しやすくなります。
Q1:ビジネス利用でも無料で使えますか?
A1:はい。共有カレンダー、予定登録、コメント、通知などの基本機能は無料で利用できます。ただし、無料版には広告が表示されます。業務での利用頻度や必要な機能を確認したうえで、プレミアムを検討しましょう。
Q2:端末変更時にデータを引き継ぐにはどうすればよいですか?
A2:アプリを入れただけの状態ではなく、本人認証とアカウント登録を完了していることが前提です。未登録の場合、iPhoneのクイックスタートを使ってもTimeTreeのデータを引き継げません。登録メールアドレスや外部IDを最新の状態に保ちましょう。
Q3:繰り返し予定はどこまで設定できますか?
A3:2026年8月24日から、繰り返し設定の「間隔」は最大100、「回数」は最大365回に統一されています。ただし、iOSでは「nカ月ごと」の予定を編集すると毎月の繰り返しに変わる既知不具合が案内されているため、編集後は設定を確認してください。
Q4:公開カレンダーでエラーが出た場合、すぐ再登録してよいですか?
A4:連続して再登録せず、公式障害情報と登録済み予定を確認してください。障害時には復旧後に重複が見つかる可能性もあるため、原本データを保持し、登録済みかを確認してから再操作しましょう。
Q5:Googleカレンダーと双方向同期できますか?
A5:一般的な双方向自動同期とは異なります。端末の標準カレンダー経由でホームカレンダーに表示する場合は自動更新されますが、他メンバーには共有されません。共有カレンダーへのインポート後も外部側の変更は自動反映されません。
Q6:大人数の組織でも使えますか?
A6:共有カレンダー1つには最大500名が参加でき、1アカウントは最大20個の共有カレンダーを保有できます。ただし、閲覧専用・役割別の細かな権限、承認、監査が必要な組織では、別のグループウェアを併用する設計が適しています。
Q7:セキュリティやプライバシー面で気を付けることは?
A7:招待リンクとQRコードの配布範囲、異動者・退職者の削除、予定に記載する個人情報の範囲をルール化してください。招待リンクは90日間有効ですが、アクセス停止はメンバー一覧からの削除で対応します。機微情報や厳格なアクセス制御が必要な情報は、別の社内システムで扱うことをおすすめします。
Q8:Apple Watchに予定が表示されない場合はどうすればよいですか?
A8:2026年9月8日時点で、一部のApple Watchに予定が表示されない問題が案内されています。Watchアプリの再インストール、コンプリケーションの再配置、表示対象カレンダーの設定確認を試してください。重要な予定はApple Watchだけに依存せず、スマートフォン本体でも確認しましょう。
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